いつものショパンコンクールのフィーバーぶりからも分かるとおり、日本人はとてもショパン好きです。その理由はどこにあるのかを様々な角度から観察していきます。
一つ目の理由は、旋律の魅力の謎にあるのではないでしょうか。馴染みのある美しい旋律は、ショパンと同時代のシューマン、リスト、メンデルスゾーンらとどのように異なっているか、わかりやすく解説していきます。
二つ目の理由は、ショパンの音楽がいつ頃、誰によって日本にもたらされたかということに関係しているのではないでしょうか。その経緯を解説するともにショパンの音楽を自作品に引用している中田喜直先生の作品や、直接伺ったエピソードもご紹介します。さらには、実際のショパンコンクールを長く取材されてきた森岡葉氏からは、私たちでは普段知りえないコンクールの仕組みやエピソード・ドラマ等について、お話しいただきます。またピアニストでもある川染雅嗣先生ならではの切り口で、日本人が弾くショパンがかなり情緒的であることを、実演をまじえて解説します。加えて、よく知られている演歌の一節や懐かしい唱歌の一節と、ショパンの楽曲との関係も明らかになります。
ショパンがもっと好きになり、もっと広く深く楽しめるようになる講座です。
【出演】
講師/演奏:川染雅嗣(昭和音楽大学教授)
ゲ ス ト:森岡 葉(音楽ジャーナリスト)
【演奏曲】
F.F.ショパン 幻想ポロネーズ 変イ長調Op.61
バラード ト短調Op.23
ノクターン ロ長調Op.62-1
スケルツォ 嬰ハ短調Op.39
4つのマズルカ 作品24
ワルツ 変ニ長調 作品64-1
ワルツ 嬰ハ短調 作品64-2
エチュード ホ長調 作品10-3
※プログラムは変更になる場合があります。
【プロフィール】
■川染雅嗣
北海道北見市生まれ。東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業。在学中に第24回文化放送音楽賞ピアノ部門において「音楽賞」受賞。その後、ポーランド国立ワルシャワ音楽院(現ショパン音楽院)終了。
第10回ショパン国際ピアノコンクールではディプロマを授与される。現在、日本アレンスキー協会会長、昭和音楽大学音楽学部教授、大和市文化芸術振興審議会会長。
■森岡 葉
音楽ジャーナリスト。慶応義塾大学法学部政治学科卒業。北京語言学院(現在の北京語言大学)、北京大学に留学。著書に『望郷のマズルカ―激動の中国現代史を生きたピアニスト フー・ツォン』(ショパン)、『知っているようで知らないエレクトーンおもしろ雑学事典』(共著、ヤマハミュージックメディア)、訳書に『ピアニストが語る! 現代の世界的ピアニストとの対話』シリーズ(焦元溥著、アルファベータブックス)。
【ご来場の皆様へ】
アンコール曲:F.F.ショパン ワルツ 嬰ハ短調Op.64-2
お詫びと訂正:弊社の確認不足のため、川染先生の次の講座の日程を誤ってお伝えいたしました。改めて、来場者の皆様、関係者の皆様にお詫び申し上げます。
正しくは、2023年1月15日㈰ 秋川キララホール
2023年2月27日㈪ J:COM浦安音楽ホール ※いずれも14:00開講です※
こちらの方もご来場をお待ちしております。 企画制作:プレルーディオ